石鹸は、複数の成分で構成される脂肪酸ナトリウムで出来ています。
この中には、水に溶け易い物と溶け難い物があり、繰り返し使用する度に
溶け易い成分から流れ出ます。
泡立ちが良いというのは、水に良く溶けているということです。
又、水にはNa(ナトリウム)やMg(マグネシウム)などのミネラルが含まれてい
ます。
日本の水道水は軟水で、マグネシウムやカルシウムなどは
多くは含まれていませんが、
石鹸は繰り返し何度も水に触れるとそれらの成分と反応して、
石鹸カス(金属石鹸)を作り水に溶けにくくなります。
石鹸カスは水に溶けず泡立ちません。
例えるなら、温泉の硬度の高い水では、石鹸が泡立ちにくい状況と似ています。
更に直射日光が当たる状況ですと、反応が速くなるように思います。
結果、新品状態と長期間使用後の石鹸では結晶構造が変化し、石鹸本来の性質が失われます。
というわけで、泡立ちが悪くなり溶け難くなった石鹸は、性質上どうすることもできないと思います。
また、石鹸が小さくなって単に表面積が少なくなったからでは?という見解は当てはまらないでしょう。
物理的に表面積が少なくなっているのは事実ですから、全く影響がないとはいいませんが、本当の理由にはなりません。
何故なら、新品の石鹸を小さく切って使用してみると、十分に泡立つからです。
なお、使用する水温や、気温によっても多少溶け具合は変わります。